教育学概説2024⑭ 教育史のなかの子ども2:ロック
Summary
TLDRこのスクリプトでは、ジョン・ロックの教育理念が紹介されています。17世紀のピューリタン革命と名誉革命の影響を受け、ロックは「白紙の心」を持ち生まれる人間の心を形作ることを教育の役割と考えています。健康な心と身体の重要性を強調し、習慣形成を通じて正しい道を歩む人間を育てる教育方法を提唱しています。また、教育過程における経験の重要性や、子供の自然な傾向を利用した教育手法についても触れています。ロックの教育哲学は、現代の教育にも影響を与えると同時に、人間をより良い方向へ導く可能性を示しています。
Takeaways
- 📚 ジョン・ロックは17世紀の人物で、ピューリタン革命と名誉革命の時期にオランダに亡命し、その時の友人の弁護士と子供の教育に関する手紙のやり取りをもとにした教育に関する考察を行っています。
- 🌟 市民革命は価値観の大きな変化をもたらし、自由や平等といった考え方が浸透し、政権は立憲君主制に変わり、国民国家へと進化を目指しました。
- 🤔 ロックは正徳観念説に疑問を持ち、人が生まれながらにして知識を備えているという前提に反して、人間の心は自由で白紙のように観念が書き加えられていくと考えました。
- 👶 ロックは子供が自然に楽しむことを求め苦しいことを避ける傾向を持っているとされ、人間は自由な働きをする心を持っていると述べています。
- 💪 ロックは教育において身体の健康と精神の健全さを重要視し、健全な精神と健康的な体が人間にとって最も大切だと考えています。
- 🏋️♂️ 教育方法として、ロックは習慣の形成を唱え、正しい行いを繰り返すことで良い習慣を形成し、精神の強さを育むべきだと主張しています。
- 👶👧 子供の教育においては、大人が積極的に関わり、良い習慣を形成させる経験を提供することが重要だとロックは考えています。
- 🚫 甘やかしや過度な欲求の満たしは、子供の後々の道を阻害し、理性に基づく正しい選択をすることが困難になる可能性があるとロックは警告しています。
- 🔄 ロックは教育による経験を通じて、人間は正しい道を歩むことができるようになると信じており、教育の可能性を最大限に高めるべく努力すべきだと述べています。
- 🎲 ロックはまた、教育を通じて楽しくない学習を楽しいものに変え、子供が自然と習慣化するように教育することの重要性を指摘しています。
- 🌐 ロックの考え方は心理学の発展に影響を与え、人間は自由な働きをする心を持っているという考えが後世に受け継がれています。
Q & A
ジョン・ロックはどの時代の人ですか?
-ジョン・ロックは17世紀に生きた人物です。
ロックはなぜオランダに亡命しましたか?
-ロックは名誉革命の時期にオランダに亡命しました。
ロックの教育に関する考えはどのようにして形成されましたか?
-ロックは友人の弁護士と子供の教育に関するアドバイスをやり取りした手紙を元に教育に関する考察を出しました。
ロックの教育思想はどのような影響を受けていますか?
-ロックの教育思想はユリシス革命や名誉革命のような市民革命の影響を受け、自由や平等といった考え方が浸透しています。
ロックはどのようにして人間を捉えていますか?
-ロックは人間を白紙の状態から観念が書き加えられていくと考えています。
ロックは正徳観念説にどういった疑問を持っていますか?
-ロックは正徳観念説に疑問を持ち、人が生まれながらにして知識を備えているなら、道徳についても知っているはずだと考えています。
ロックは教育において身体の健康をどのように重要視していますか?
-ロックは教育において身体の健康を非常に重要視しており、健全な精神が宿るためには健康的な身体が必要だと述べています。
ロックの教育方法における習慣の形成とは何を指しますか?
-ロックの教育方法における習慣の形成とは、正しい行いを繰り返し経験させることで、その行いが習慣化されるプロセスを指します。
ロックはどのようにして子供の教育に関与すべきかと述べていますか?
-ロックは大人が子供の活動に積極的に関与し、良い習慣を形成するよう子供にどのような経験をさせるべきかを理性に基づいて教え導くべきだと述べています。
ロックは教育においてどのようにして子供を理性的であると感じさせるか?
-ロックは教育において子供を理性的であると感じさせるために、正しい行いのみを繰り返させて習慣化し、理性に基づく判断を促すように指導するように提案しています。
ロックの教育思想における「観念連合」とは何を意味していますか?
-ロックの教育思想における「観念連合」とは、本来関連性のない複数の観念が結びついて新しい観念を生み出す心の働きを指しています。
ロックはどのようにして教育を通じて子供の心を形成するのかについて述べていますか?
-ロックは教育を通じて子供の心を形成するプロセスとして、子供が何が良くて何が悪いかを自分で考えず、良いことだけを経験させながら習慣化していく方法を提唱しています。
Outlines
📚 ジョン・ロックの教育哲学と人間観
この段落では、17世紀の哲学者ジョン・ロックの教育に関する考え方を紹介しています。ロックは、名誉革命の時期にオランダに亡命しており、その友人の弁護士と子供の教育に関する手紙のやり取りをもとにした「ロックの子供の教育」という本を発表しています。ロックは、人間が生まれながらにして知識を備えているという正徳観念説に疑問を持ち、人間の心は自由であると主張しています。また、教育によって正しい道を歩むことができると信じており、身体の健康と精神の健康を人間の幸福の鍵としています。
🏋️♂️ 教育による習慣の形成
ロックは、教育を通じて習慣の形成を重要視しています。健康な心と健康な身体を持っている人が、理性に基づいて正しい道を歩むことができると述べています。教育は、子供に正しい行いを繰り返し経験させることで、良い習慣を形成するプロセスであるとロックは考えています。また、自然の傾向に逆らって理性に従うことが、精神の強さの証明であり、成功への鍵としています。この段落では、子供がどのように教育され、良い習慣を身につけるかが詳細に説明されています。
👶 子供の教育と経験の重要性
この段落では、子供の教育において経験の重要性が強調されています。ロックは、子供が甘やかされて育てられると、人を叩いたり悪口を言うような悪い習慣を身につけると警告しています。また、子供が何でも欲求を満たされると、理性に従って正しい道を選ぶことが困難になると述べています。ロックは、子供が幼い頃から正しい経験を繰り返すことで、良い習慣を形成するよう教育者が積極的に関与すべきだと主張しています。
🎲 観念連合を使った教育方法
ロックは、人間が自由な働きをする心を持っていることを利用して、教育方法を提案しています。観念連合という考え方を取り入れて、例えば文字学習をサイコロ遊びのように楽しませることで、子供が文字学習を楽しんで取り組めるようになる教育方法を例に挙げています。この段落では、ロックの教育方法における創造性と、子供の心を楽しませることの重要性が強調されています。
🌟 ロックの人間感と教育への期待
最後の段落では、ロックの人間観と教育への期待がまとめられています。ロックは、人間を白紙のように捉え、経験を通じて観念が書き込まれると信じており、教育によって人間の可能性を最大限に引き出すことができると期待しています。また、習慣の形成を通じて、正しい行いを繰り返すことで人格を形成する教育方法を主張しています。ロックの教育哲学は、現代の教育にも影響を与えているとされています。
Mindmap
Keywords
💡ロック
💡ギルスタッド
💡白紙
💡習慣の形成
💡理性
💡自然の傾向
💡正しい道
💡精神の強さ
💡教育的可能性
💡観念連合
Highlights
ジョンロックは17世紀に生きた哲学者で、教育に関する考え方を持つ。
ロックは名誉革命の時期にオランダに亡命し、友人の弁護士と子供の教育に関する手紙のやり取りをした。
ロックの教育に関する本は、教育の考察をまとめたものである。
市民革命は価値観の変化をもたらし、自由や平等の考え方が浸透した。
ロックは科学的な知識に基づいた人間観を持つとされ、人間は白紙のように生まれると主張。
正徳観念説に疑問を持ち、人間は生まれながらにして知識を備えているわけではないとする。
教育は人間を形作るための重要な要素であり、習慣の形成を通じて行われるとロックは考える。
健全な精神と健康的な体は人間にとって最も重要な幸福の要素である。
教育は身体と精神の健康を維持し、理性に基づく正しい道を歩むことの鍵となる。
習慣形成は教育の核心であり、正しい行いを繰り返すことで習慣化する。
子供は自然に楽しむことを求め、苦痛を避ける傾向がある。
人間は生まれながらにして観念を備えていないため、教育がその形成に必要である。
精神的強さは困難に耐える能力と同じで、人間の尊厳と優越性にふさわしい。
教育は理性に基づいて行われ、子供を導くことで正しい道を歩むことができる。
教育は子供の自然な傾向を利用して、正しい行いを経験させることで習慣化する。
甘やかし教育は子供を悪人にする可能性がある。
教育は子供の欲求に応えることで正しい道を選ぶ能力を失う可能性がある。
教育は子供の心を自由に働かせることで、観念連合を形成する。
教育は子供に何が正しい行いであるかを理性に基づいて教え導くことである。
Transcripts
教育師の中の子供2回目はロックを
取り上げ
ますジョンロックが生きたのは17世紀
ギルスですピューリタン革命が起きそして
名誉革命が起きた時期です
ねロック自身は名誉革命の時期にオランダ
に亡命をしてい
ますその時にですね友人の弁護士とその彼
の子供の教育を巡ってですねアドバイスを
しているその手紙のやり取りをしたそれを
元にしてです
ね名誉革命後帰国をした
え後教育に関する考察として出した本が皆
さんが読んでくれたロックの子供の教育
ですユリン革命や名誉革命という市民革命
は物事の価値観を大きく変えまし
た原理の焦点が出されて自由や平等といっ
たような考え方が浸透しましたし政権も
立憲君主性という体制になりまし
た社会契約に基づいた絶対王制ではなくっ
てえ国民国家へ向かっていく試験国家から
国民国家へ向かっていくまそうした時期
ですよ
ねロックは当時の科学的知識に基づいたも
の見方をしようとした人だという風に言わ
れ
ますロックの人間感について確認をして
いきますがその前にロックより前の時代の
人がどういう風に人間を捉えていたかそれ
を見ていきますロックゆる前の人は人は
生まれながらにして知識を備えているんだ
と考えました正徳観念説という風に言われ
ますロックはこの正徳観念説に疑問を持ち
ますというのも人は生まれながらにして
知識を備えているのならま観念を備えて
いるのなら
やって良いことやってはいけないことと
言った道徳も知っていることになるという
風に考えますただ革命によって例えばやっ
て良いことやってはいけないことっていう
価値や行動期間が大きく変わったわけです
よね生まれた頃には良かったことが革命に
よってその後ダメになっていくそ間違って
いるという風に考えられようになっ
てくだとすればこの正徳観念説は誤りで
あるという風に考え
ますそこで生まれながらにしても観念があ
体の中にあってそれが出てくると考えるの
ではなくってロックは人は白死なんだたら
さでそこに観念が書き加えられいくと考え
ましたあるいは
思い通りにはめたり肩を整えたりすること
ができる三郎のようなもの
だロソキャンドルを作る時にですね溶かし
て型に入れて冷やすとですねいろんな形に
することができますよ
ねそうした密のようなものだと考え
ます
また子供は自由を揉むものであり楽しい
ことを求め苦しいことを避ける自然の傾向
を持っているんだとも考えますそして最後
に人間の心は自由な働きをするまこれが
心理学の発展につながっていくっていう風
に言われますけど人間の心は自由な働きを
するとも考えました
こうした子供感人間感を持っているの
でロックはですね教育に対してもこのよう
に考えました最初のえ身体の健康の冒頭
部分ですね健全な精神が宿りかし健全な
身体にとは短い言葉ながらこの世に生きる
人間の幸福な状態を余すところなく
言い表しています健全な精神と健康的なの
2つを持っている人はこれ以上望むものは
ほとんどないでしょうまたこの2つのうち
のどちらかを書いている人は他にどれほど
多くのものを持っていてもそれを
読み合わせことはできないでしょう人間の
幸幸の大部分はその人自身が作り出した
ものです精神が思慮深く進むべき方向を
示してくれていない人は正しい道を進む
ことはできないしその身体がおかしくなっ
て弱っている人は進むべき道を歩むことは
できませんという風に述べ
ます健康な心と健康な体があって健康な心
が理性に基づいてどうすべき
か正しい道が分かってそれを歩むことが
できる健康な心があっても健康な身体では
なければ実際にその進むべき道を進むこと
はできでないだから健康な身体が必要なん
だと考えまし
たそれを前提としてじゃあどのように教育
をしていくのかロックはその教育の方法と
して習慣の形成を唱え
ます身体が精神の命令に従って実行できる
ように体力と活力を保持するための適切な
注意がれるようになれば次の主要な仕事は
どのような状況にあろうとも理性を持つ
人間の尊厳と優越性にふさわしいこと以外
には同意しない正しい精神を作り上げる
ことです身体の強さというものは主として
困難に耐えることができていることによっ
て示されますが精神の強さもこれと同じ
ですそしてあらゆる特と価値の偉大な原理
と基礎はこの精神の強さという点に置かれ
ています
精神が強い人は強い人間は自らの成功に
逆らって自分の欲求を拒否することができ
理性が最善の方向として示すものに素直に
従うことができるのですと考えました人間
感のところで自然の
傾向いましたねそれ
は楽しいことには進んでやるけれども
苦しいことは避けるした自然の成功が本来
人間にはあるん
だただそうした苦しいことは避けるやり
たいことしかやらないっていう成功に
逆らって自然の傾向に逆らって自分がやり
たいことを我慢して理性でやらなければ
ならないこと最もえ適切な正しいこと道
そこに進むことにえ
にできるようになるそれが精神の強い人間
だという風に述べてい
ます健全な精神と健康な身体とは自らの
成功に逆らって自由な傾向としてあるそう
した楽な方に流れて嫌いなこと苦しいこと
をやらないというそうした成功に逆らって
自分の欲求を欲望を拒否するよう理性が
最善の方向として示すものに素直に従う
ことができるよう早くから幼いうちから
訓練をして鳴らすようにしなければなら
ないという風に考えまし
た子供は何が良くて何が悪くてていうこと
を自分で考えるとかではなくて良いこと
だけを経験をしていく繰り返し繰り返し
それを経験していくことでその良い行いが
習慣になっていくそれが習慣になってもて
え繰り返し繰り返し行っていくうちにそれ
がさらに特として完用されていくんだと
いう風に考えて正しいことのみを正しい
行いのみを繰り返して行うよう習慣を形成
すべきだという風にロックは考えまし
たというのもロックは教育が人間を作る
教育可能性を最大限信じた人だからです
私たちが出会う人間で10人のうち9人
までは全人であれ悪人であれまた有能な人
であると否を問わず受けた教育によって今
の状態になるのだという風に考えまし
たこうした教育感を持っていたので子供の
の活動に大人は積極的に関わって良い習慣
を形成するよう子供にいつ何をどのように
経験させるべきかどんなことを繰り返し
経験させるべきか理性にえ従って良いと
いう行いだけをさせるよう子供を教え導く
ことをといったわけ
です皆さんに与ええ示した
文章の中例えば習慣の形成のところえ
しっかり読んでみて面白くなかったですか
甘やかされて育つことは人を叩いたり人の
悪口を言ったりすることをっているに違い
ませんあるいは泣いて欲しがあればどんな
ものでも与えられ好きなことは何でもや
させてもらってきたに違いもありません
それが急に7歳14歳20歳になった段階
でやってはダメと言われても散々甘やかさ
れているんだから
え理性で正しい道を選ぶことはできるわけ
なくっ
て最初のうちに幼い頃からもう
例えば甘いものが食べたいジュースが飲み
たいと言って子供の時にはいいよって
ジュースを与えていてもそれがある程度
大きくなってお酒が欲しいて言った時お酒
はダメだと言ってももうそれは
え自分の欲求を理性の元にですね正しい道
に導くことはもう無理になっているという
ことを言いますだから幼い時
にジュースが欲しいと言った時にそれが
必要ないものであったなら目の前に単に
あるから欲しいと言っている喉が乾いて
え例えば熱中症にならないように生存の
ために必要だと
いうためだったらいいけれどもそうじゃ
なくて自分の欲求として欲しいという風に
思っているならそれは
え間違った行いだとしてジュースは与え
ないこんなように本当に幼い頃から良い
習慣を形成するよう
に子供を理性に基づいて正しいしかしない
ように教え導くべきだという
え教育感を持っていまし
た皆さんには事前課題として言いません
でしたが204ページから211ページ
までチクで子供の学びのところを提示して
いますねこれ簡単に読んでみてください
人間の心は自由な働きをするという風に
述べました
が人間の心は自由な働きをするので本来
なら結びつくはずがない観念を結びつける
ことができるという風にロックは考えます
そういったえ観念連合という考え方を用い
てですねチクをすべきだということを述べ
てい
ます例えばサイコロ遊びや遊びなので
楽しい
ですで本来文字学習は無知で打たれながら
ですねえ何時間も書き取りをしていくと
いうような形で例えば文字学習が行われて
当時いました文字学習は決して遊びでは
ないですし楽しいものでもなかったわけ
ですそれをですね例えばサイコに文字を
書いてそれを転がして何の文字が書いで
あるかなということを当てる文字学習を
サイコロ遊びにしたらです
ね文字学習は遊びになってサイコロ遊びと
文字学習が結びついて文字学習も遊びに
なって楽しいという本来結びつくことが
ない観念が結びつくんだという風にロック
は考えました
こうした関係のない複数の
観念文字学習と遊び楽しいという観念は
本来は結びつくわけではないのですがその
結びつかない観念が結びついて別の観念を
作り出すそうした心の働きを観念連合と
いい人間は自由な働きでこの関連連合と
いう働きがあるのでそれを用いて文字学習
をを遊びと思ってですね行うことを推奨し
てい
ます面白い考え方です
ねここまでロックの人間感教育感を見てき
ましたロックは人間を白死だという風に
捉えて経験させることによってですねそこ
に観念が書き込まれていくで教育どんな
経験をさせるのかその教育によでえ実白
その人は人になっていくんだ教育によっ
てかる人も作ることができるという風に
考えて教育の可能性へ高い期待を許せてい
ましたこうした人間感教育感を持つロック
は教育の方法として習慣の形成を主張し
物事を経験することによって正しい行い
のみを何回も軽減させることによって習慣
化をして特を
形成する関与するということを考えたの
でしたここまでロックでした
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